弁護士コラム

共同親権を求める夫との離婚調停|子の居所指定の権限を母が確保し、養育費・面会交流も取り決めて解決した40代女性のケース
相談事例
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【ご依頼の背景】

40代の女性から、夫との離婚についてのご相談をいただきました。夫は、気に入らないことがあると物を投げたり、ドアを激しく叩いたり、家族の前で暴言を吐いたりといった粗暴な言動を繰り返しており、ご依頼者様は強い恐怖心から不眠や過呼吸に陥るなど、心身ともに限界を迎えていました。幼い長女(当時3歳)への悪影響も懸念される状況でした。ご依頼者様は、長女を連れて別居を開始し、離婚すること、長女の親権者を母の単独とし引き続き自身の監護のもとで育てること、そして生活費や養育費を適正に確保することを強く希望されていました。

【弁護士の対応と交渉のポイント】

当事務所では、受任後ただちに離婚調停と婚姻費用分担調停を申し立てました。これに対し相手方(夫)は、長女の監護者指定と引渡しを求める審判及び保全処分を申し立てて全面的に争う姿勢を示したうえ、「離婚後の共同親権とすることが前提でなければ離婚に応じられない」と主張しました。本件は、改正民法により導入された離婚後の共同親権をどう取り決めるかが最大の争点となりました。当方は当初、母の単独親権を求めていましたが、相手方が共同親権を離婚の絶対条件として譲らない中、手続の長期化が幼い長女の生活の安定を損なうことを避けるため、長女が引き続き母のもとで生活すること、居所の指定に係る親権行使を母が単独で行えること、適正な養育費と子の福祉に配慮した面会交流が確保されることを条件に、共同親権を受け入れる方針へ柔軟に転換しました。並行して、別居前から母が監護の中心を担い、別居後も保育園と連携して安定した監護を継続している状況を、陳述書・写真・保育園の連絡帳等の客観的資料を用いて立証しました。

【解決結果】

調停離婚が成立し、長女の親権者を父母双方と定める共同親権としつつ、長女は引き続き母のもとで生活すること、長女の居所の指定に係る親権の行使は母が単独で行えること(転居が面会交流に支障を生じうる場合は事前に誠実協議)が定められました。これにより、共同親権の枠組みの中でも、母が長女の監護と居所の決定について実質的な決定権を確保することができました。経済面では、婚姻費用として月額7万7000円と未払分30万8000円、養育費として月額4万8000円(原則として長女が成人するまで)を確保しました。面会交流についても、父子の交流の機会を確保しつつ、面会交流中に長女の情操・健康に悪影響を及ぼす言動を行わないことを相手方に約束させるなど、子の福祉を最優先とする内容で取り決めることができた事例です。

離婚後の共同親権・単独親権をめぐる問題や、お子様の監護権、面会交流、婚姻費用・養育費の問題でお悩みの方は、渋谷の馬場綜合法律事務所へお気軽にご相談ください。

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