弁護士コラム

WEB制作・動画制作・広告費の未払いを回収したい経営者へ|渋谷の弁護士が債権回収の全手順を解説
お知らせ

納品が終わったのに、入金だけが来ない。督促メールを送っても「確認します」の一点張り・・・。気づけば2か月、3か月が経過し、担当者はいつの間にか連絡を取りにくくなっている。

WEB制作・動画制作・広告運用といったクリエイティブ領域では、こうした未払いトラブルが後を絶ちません。渋谷・恵比寿エリアには多くのスタートアップや中小企業が集積しており、資金繰りを理由にした支払い引き延ばしは日常的に起きています。

このページでは、制作費・広告費の未払いに直面している経営者・法務担当者の方に向けて、弁護士が取れる具体的な回収手順を解説します。

監修:弁護士 馬場 洋尚
馬場綜合法律事務所代表弁護士 / 保有資格:弁護士(東京弁護士会所属)


東京都出身。令和元年12月、渋谷駅付近で馬場綜合法律事務所を開設。法的問題の最良の解決を理念とし、離婚、相続、遺言、一般民事、企業法務など幅広く手がけています。その中でも離婚・男女問題には特に注力して活動しています。ご依頼者の方と密接なコミュニケーションを取りつつ、ひとつ一つのご案件に丁寧に接することを心掛けています。

監修:弁護士 馬場 洋尚
馬場綜合法律事務所代表弁護士 / 保有資格:弁護士(東京弁護士会所属)

東京都出身。令和元年12月、渋谷駅付近で馬場綜合法律事務所を開設。法的問題の最良の解決を理念とし、離婚、相続、遺言、一般民事、企業法務など幅広く手がけています。その中でも離婚・男女問題には特に注力して活動しています。ご依頼者の方と密接なコミュニケーションを取りつつ、ひとつ一つのご案件に丁寧に接することを心掛けています。

目次

弁護士に実際に寄せられた相談/動画制作費用の未払い

法律の話に入る前に、実際にあった相談をひとつご紹介します。以前、知人のIT会社経営者から

クライアントから動画制作費を払ってもらえない

という相談を受けました。

経緯:

動画を作成し、納品まで完了したにもかかわらず、クライアントが「思っていたものと違う」という理由で支払いを拒否。契約書は交わしておらず、やり取りはメールと口頭のみ。「この状況でクライアントに支払ってもらえるのか」という相談でした。

対応:

弁護士名義で内容証明郵便を送付しました。するとクライアントはすぐに支払いに応じました。

このケースから見えてくるのは、制作業界の未払いの本質です。最初から悪意を持って発注してくるクライアントばかりではありません。プロジェクトの途中でイメージのずれや不満が生じ、そのまま関係が冷えて支払いを渋るというケースが実際には非常に多いのです。

問題はそこに

  • 契約書がない
  • 仕様が曖昧
  • 検収の定義がない

といった曖昧さが重なることで、クライアント側が支払いを止める口実として使えてしまう点です。

逆に言えば、弁護士が介入して法的に請求できる根拠を示すことで、態度が変わるケースは非常に多くあります。契約書がない状況でも、メールのやり取り・見積書・着手金の入金記録などが揃っていれば、回収できる可能性は十分あります。

もう無理かもしれないと諦める前に、一度弁護士に状況を整理してもらうことをお勧めします。

IT業界(制作業界)の未払いに多い4つのパターン

制作費・広告費の未払いには、業界固有の引き延ばしパターンがあります。自社の状況と照らし合わせてみてください。

パターン①「仕様が違う」と言って検収を拒否する

納品後にイメージと違う、要件を満たしていないと主張し、検収完了を認めないまま支払いを止めるケースです。制作物は客観的な評価基準を設けにくいため、この言い訳が使われやすい構造があります。契約書に検収条件・検収期間が明記されているかどうかが、対応の分かれ目になります。

パターン②「担当者が変わった」「会社の方針が変わった」

プロジェクト途中でクライアント側の担当者が交代し、新担当が「そんな話は聞いていない」として支払いを否定するケースです。引き継ぎのタイミングを意図的に使って債務を曖昧にしようとするケースも見受けられます。

パターン③「まだ確認中」で引き延ばし続ける

督促のたびに「社内確認中」「上長に確認します」と返答し、何ヶ月も支払いを引き延ばすケースです。悪意のある場合は意図的な時間稼ぎであることも多く、放置すると相手の資産状況が悪化してからでは回収が困難になります。

パターン④ 部分払い後に音信不通

着手金・中間金は支払われたが、残金のタイミングで連絡が取れなくなるケースです。スタートアップの急な資金ショートによるものもあれば、最初から残金を払う気がないケースもあります。着手金があることで「払う意思はあった」という証拠にもなるため、実は回収交渉がしやすいパターンでもあります。

回収できるかどうかの判断基準

うちのケースは回収できるのか

を判断するうえで、手元にある証拠が鍵になります。

手元にあるもの回収の見通し
契約書・発注書がある有利。金額・納期・検収条件が明確
見積書+メールでの承認がある契約の成立を主張できる可能性あり
口頭合意のみ不利だが、やり取りの記録次第で対抗可能
納品の証拠(送付メール・受領確認)がある債権の存在を立証しやすい
着手金・中間金の入金記録がある相手が債務を承認した証拠として機能
分割払いや支払い延期を約束したメッセージがある債務承認として有効

検収未完了を盾にされるケースについて

「検収が終わっていないから支払い義務がない」という主張への対応は、契約書に検収期間の定めがあるかどうかで変わります。

定めがない場合、合理的な期間内に具体的な異議を述べなければ検収完了とみなせる余地があります。イメージが違うという抽象的な主張だけでは、検収拒否の正当な理由にならないケースも多いです。

弁護士が取れる回収手段・4つのステップ

STEP
弁護士名義の内容証明郵便

個人や社内担当者からの督促と異なり、弁護士名義が入ることで「法的措置に移行する」という明確なシグナルになります。これだけで支払いに応じるケースも少なくありません。費用・時間ともに最も負担が軽い最初の一手です。

STEP
支払督促(簡易裁判所)

裁判所を通じた督促手続きで、費用が低く、相手が異議を申し立てなければそのまま強制執行に移行できます。争いになる可能性が低い、金額・事実関係が明確なケースに向いています。

STEP
訴訟提起

「仕様が違う」「承認していない」など相手が争う姿勢を見せている場合は、訴訟で白黒つけることになります。制作物の納品記録・仕様確認のメール・チャット履歴が証拠として機能します。弁護士が証拠を整理し、主張を法的に組み立てることで、有利な解決を目指します。

STEP
強制執行・仮差押え

判決を得ても払わない場合、相手の銀行口座・売掛金・動産を差し押さえます。特に資金ショートのリスクがある場合は、訴訟前に仮差押えを先行させることが重要です。相手の財産が逃げる前に手を打てるかどうかで、回収可能額が大きく変わります。

未払い費用を早めに弁護士に相談すべき3つの理由

理由① 時効のリスク

売掛金・請負代金の消滅時効は、原則として権利を行使できる時から5年です。「いつか払ってくれるだろう」と放置していると、気づかないうちに請求権が消滅するリスクがあります。

理由② 相手の資産が減るリスク

スタートアップや中小企業は財務状況の変化が速く、今は資産があっても数ヶ月後には回収が困難になる可能性があります。資産が残っているうちに仮差押えを打てるかどうかで、回収できる金額が大きく変わります。

理由③ 証拠が散逸するリスク

担当者の退職や社内システムの切り替えによって、やり取りの記録が消えることがあります。メールやチャットの履歴は早めに保全しておくことが重要です。

渋谷エリアのスタートアップ・デジタル系企業との取引トラブルは、日常的に起こっているトラブルです。初回相談は無料です。対面相談とオンライン相談(Zoom等)の両方に対応していますので、遠方の方やお忙しい方もお気軽にご利用ください。

弁護士によくあるご質問

契約書がなくても回収できますか?

契約書がない場合でも、メール・チャットの承認記録、見積書、着手金の入金記録などが証拠として機能するケースがあります。まずは手元にある資料をご持参のうえ、ご相談ください。

少額(数十万円)でも弁護士に頼む価値はありますか?

金額の大小にかかわらず、弁護士が介入することで相手の態度が変わるケースは多くあります。費用対効果については初回相談でご説明しますので、まずはご相談ください。

相手がスタートアップで資金がなさそうな場合は?

資産がゼロとは限りません。銀行口座・売掛金・備品などが差押え対象になる場合があります。資力の調査も含めて弁護士が対応します。

広告代理店への媒体費・運用費の未払いも対応できますか?

はい、対応可能です。WEB広告・SNS広告の運用費・代理手数料の未払いも、制作費と同様に債権回収の対象になります。

オンラインでの相談は可能ですか?

Zoomなどを使ったオンライン相談に対応しています。渋谷事務所への来所が難しい方も、お気軽にご利用ください。

まとめ/WEB制作・動画制作・広告費の未払いを回収したいIT業界の経営者へ

WEB制作・動画制作・広告費の未払いは、「契約書がない」「口頭合意だった」という状況でも、手元の記録次第で回収できるケースが多くあります。

重要なのは、「もう無理かもしれない」と判断する前に、一度弁護士に状況を整理してもらうことです。時間が経つほど相手の資産は減り、証拠は散逸し、時効は近づきます。

当事務所では、初回相談無料としております。渋谷での対面相談とオンライン相談の両方に対応しています。「相談するほどでもないかも」という段階でも構いません。まずはお気軽にご連絡ください。

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